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平成22年度の懸賞論文 
 平成22年7月の同窓会本部総会において、文理・人文学部同窓会として学生の皆さんから懸賞募集を!ということになり、同窓生各位から寄付を頂きました。その後人文学部も共同で!となり、論文募集が実施され学長以下が選考に当り平成23年の理事会でその表彰式が行われました。

      受賞の左から久保田・岡村さん

当日受賞されたお二人に応募の動機や論文要旨等についてお聞きしていましたところ、7月12日岡村さんから次の通り投稿を頂きましたので、ご紹介いたします。

 "地方国立大学でのキャリア教育とその展望"<要旨>

 2010年の大学生の就職率は60.4%であった。かつてないほどに大学生の就職は難しくなっており、超就職氷河期といわれることもある。しかし、就職が難しいにもかかわらず、就職してから3年以内に辞めてしまう若者の割合は3割を超えている。ただ就職するだけではなく、就職後も安定してキャリアを積み上げていくということがますます重要になっているのである。
 このような長期のキャリアまでを見据えた場合に、大学時代にどのような教育機会を活かしていけばよいのか。とりわけ、首都圏の私立大学とは異なる就職状況にある地方国立大学では、どのような特色のあるキャリア教育が求められるのだろうか。この点を学生の視点で考えていくことが本論文の目的である。

 私が提案するのは、現役学生と、OB・OGを繋ぐWeb上のシステムだ。地方国立大学である茨城大学を例に考えてみると、多くの卒業生が地元である茨城県内の企業に就職しているため、社会人として働いている方々が近傍に多数いる。この点は地方国立大学の大きな利点である。
既存の同窓会名簿の情報を活かしつつ、これからはWeb上での現役学生とOB・OGとの交流が可能であれば、学生にとって大変貴重な機会になると考える。具体的には、茨城大学の学生と、OB・OGだけがアクセスできるソーシャルネットワーキングサービスの構築である。

 Facebookやmixi、GREEなどの既存のソーシャルネットワーキングサービスでは、情報を限定的に配信することは不可能である。これら従来のサービスでは、自分の情報が全世界に公開されてしまうため、プライバシーの保護は難しく、自分の情報を流布させることに多くの方が抵抗感を抱くだろう。しかし、ネットワークサービスにパスワードを設け、サービスの範囲を大学の関係者に限定することによって、情報が必要な人だけに必要なことを伝えることができる。また、Web上のサービスなら従来の紙媒体の名簿より管理や更新も容易で、現役学生は最新の情報をいつでもどこでも掴むことが可能になる。

 このような、学生とOB・OGとの繋がりがあれば、地方国立大学のキャリア教育にとって有意義で、さらには大学自体の一層の発展にも結びつくのではないだろうか。

=執筆の動機=
 自分自身が就職活動をしていた際に、人文学部同窓会名簿を活用してOB訪問を行い、とても有意義な話をたくさん聞くことができました。その経験から、もっと多くの学生にOBの方々と関わる重要性を理解してほしいと思ったことが、この論文を書こうと思ったきっかけです。
 論文中にも書いたように、現在入社後3年で辞めてしまう若者が3割いるという現状があります。この現状の主な原因は、仕事に対する具体的なイメージを持たないまま“なんとなく”入社してしまい、実際に仕事をしてみると、『思っていた仕事と違った』といって辞めてしまうということです。このことからも、やはり実際に働いている方とお話しする機会は大変重要だと自身の経験からも実感しています。

=最後に=
 先日は、同窓会理事会兼懸賞論文表彰式にお招きいただき誠にありがとうございました。このような素晴らしい賞をいただけたのも、先輩方のご支援・ご活動のおかげだと心より思っております。実際に式に出席し、多くの先輩方とお話しでき、大変有意義な時間を過ごすことができました。
 最後に、私が現役生を代表して先輩方にお願い申し上げます。
 論文中に何度も記述した通り、実際に働いている先輩方と現役学生が触れ合うことは就職活動期だけでなく、入社してからのキャリアを見据えた時に、大変重要なことだと私は考えます。どうか、後輩から連絡を受けた際には、快く会っていただければ幸いです。今後とも、今までと変わらぬご支援のほどよろしくお願いいたします。

平成23年7月12日
                   茨城大学文学部社会科学科4年次
岡村 美帆

論文はこちらから⇒

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